気まぐれ

理解することをやめない。

子ども対象の企画を開催し続けていることを知って下さる方が増えました。

とてもありがたいです。本当に。本当に。

取り組みを知って下さる方が増えると同時に,「記事,読みましたよ!」「アクティブですね!」と言ってもらえる機会も多くなりました。着任当初,「研究もせずにイベントばかりしてる」とか「研究書籍を買わずにぬいぐるみばっかり買っている」とか(笑),批難され続ける時期があったので,わざわざ声をかけて応援して下さる方の存在が,とっても嬉しくて。

「このお方たち,ひょっとして生き神様ではないだろうか?」と思うような素晴らしい方々にも出会うことができました(特に2017年)。さてさて。本題です。なぜ子ども対象の企画を開催し続けているのか。理由は2つあるんです。

 

1.子どもを知らない発達科学者なんてイヤだ

子どもや育児の実情を知らないのに教育や発達について学生に語っても良いのか。論文や書籍の情報だけで子どもを知っていることにはならない。学術的な視点だけで子どものことを分かった風に言ってはいけないのではないか。着任当初から授業を作る過程でとても苦悩しました。

体験的に理解している方が自信を持って伝えることができるはず。リアリティを持って伝えることができるはず。では,どうすれば良いのか。今から小学校の先生になることは現実的ではないし,どうしたものかと考え続けること数か月。視点を増やせる環境を作ることにしました。

子どもたちが参加してくれる楽しい企画を作って,子どもたちと関わっていけば,時間はかかるかもしれないけれど,少しずつ理解できるかもしれない。もちろん,「子どもたちに喜んでもらうことが絶対最優先の条件」です。企画を開催し続けること数年。やっと理解できるようになりました。

学術的観点ではないところから子どもたちを理解することが少しずつできるようになったかも!?と思えたのは,子どもたちが自発的に協力してプログラミングしている様子を目撃した時でした。協同学習の効果は学術的に知っているのですが,実際の様子を目の当たりにすると,効果を実感することができました。子どもたちの実際の様子を知らないまま研究を続けたら机上の空論を作ってしまいそうだと不安に思っていたけれど,少しだけ不安が和らいできた気がします。

でも,ココジャナイ感はまだ消えない。目指しているところはもっと先にある気がしています。教育現場の声も理解できるようになりたいし,保護者の声や先生たちの声を少しでも深く理解できるようになりたい。

 

2.最新の知見を使った新しい教育に挑戦したい

研究から得られた知見を利用すれば教育はもっと良くなるはず。子どもの未来を少しだけ良くすることができるかもしれない。でも,それを実践する場所がありませんでした。

「無いのであれば自分で作る」。

学生の頃から尊敬している生命科学者の言葉です。最新の研究知見をバックグラウンドにした教育実践は,子どもたちだけでなく,教育に関わることを夢見てがんばっている大学生さんたちにもメリットがあるはず。社会貢献ができて,子どもたちや保護者の方に喜んでもらえて,新しいことを学術的・日常的の観点から学ぶことができる。そんな環境を作りたかった。

色々と企画をしている理由は,子どもの理解の視点を増やしたいだけでなく,子どもたちにより良い環境を提供したいから。後者の方が気持ちとしては大きいです。プログラミング教育に挑戦していた理由もこれです。プログラミングで子どもたちの創造力が育まれる可能性にとても期待を持っています。

気をつけていることは,「善意の押しつけ」になっていないか?ということです。「自分はこれで上手くできたから」「新しいから」という理由だけでオススメするとか絶対にしたくない。だからこそ,効果があったのかどうか,科学的方法を用いて客観的に調べています。検証の視点を持っていると,新しい教育を提供する過程で新しい問題や課題にもいち早く気づくことができます。

 

以上,企画を開催し続けている理由を書いてみました。

「力になりたい」「役に立ちたい」と強く思っても,

実力がなければ関われたとしても逆の結果を招いてしまう場合があります。

現状に満足することなく,もっと上へ行きたいなと思った秋でした。

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Youtuberになってみる?

なりたい職業ランキング1位は「Youtuber」。

子どもたちの希望を叶える(?)企画を開催してみました。

 

今回もサイピア様のご協力のもと,開催することができました。

6組の子どもたちが参加。そして,4名の大学生が協力してくれました。

 

ゲーム実況,手品,一発芸等。ジャンルはいろいろあるけれど,

今回は作りやすさ・コストを考慮して,「おもちゃの紹介」をテーマに選んでみました。

ワニワニパニックとか,黒ひげ危機一髪とか,いろいろあったのですが,

人数分のおもちゃを用意するとなるとお金が・・・。

ということで,100円のハンドスピナーになりました(笑)。

すぐ紹介するのは難しいでしょうから,

大学生さんが作ってくれた紹介動画を最初に見てもらうところからスタートしました。

イメージが掴めたら絵コンテの作成に挑戦です。

 

絵コンテを書いて紹介のストーリーを作成。

2人で考えていると色々なアイデアが浮かんだ様子。

「こうしたらいいんじゃない?」

「このセリフを言ったあとに,これ見せる方が良くない?」

楽しそうに絵コンテを作っておりました。

 

撮影したらチェックして,ダメなところを撮り直す。

そんな試行錯誤を自発的に繰り返していたので,驚きでした。

楽しいことや好きなことであれば積極的に考えて工夫する。素晴らしいですよね。

子どもたちの偽りのない姿を見るたびに何かを得ております。

楽しい・好きは強いんだなと改めて感じました。

 

言葉だけで説明するよりも絵を使った方がわかりやすい!

と気づいて,ホワイトボードを引っ張り出してきました。

最後は,それぞれの紹介動画を全員で見ました。

 

面白い動画なのでご紹介したいところですが・・・!

(WEB上の掲載はリスクを伴うのでアップロードはしません)

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研究の先のこと

研究室を持たせてもらって5年目を迎えました。

できることは全部する。

帰宅したらカバンを持ちかえてスタバで閉店まで別の仕事したり。

講義資料を早朝4時まで作り続けたり(妥協しない派)。

アイデアをひねり出したくて深夜に散歩し始めたり(笑)。

もう必死に走りました。

 

幾多の失敗を重ねてやっと研究論文になって,

学術雑誌に掲載が決まって喜ぶ!

というサイクルを繰り返していたのだけど,

あれ!?と思いまして。

 

あんなに苦労して論文を書いたのに,

世の中の何かを1つも変えることができてないんです。

今よりもっと良くしたいと思っているのに,

研究成果は世の中にとってプラスになっていないのでは!?

という疑惑と無力感。

 

これでいいのかな?と考え始めた時に南雲さんの本に出合いました。

「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」

 

「いくら研究したところで,本当に世の中を良くしたいと思うのであれば,

受け入れてもらえるような環境も同時に作っていかなければならない。」

と書いてありました。

ああ,これだ。「欠けていたもの」はコレだ。

 

さらに色々と調べているうちに,堀江さんの本にも出会いまして。

「良い商品を作りさえすれば,自然とお客さんが集まってくるだろうと

本気で思い込んでいる人が意外に多いのです」と書いてありました。

「良い商品」を「研究論文」に置き換えて読みました。

研究論文を世に出した後のことを全く考えていなかった!と反省。

 

世の中をもっと良くしたいと思うのであれば,

世の中に受け入れてもらえる手段を作らないといけない。

「誰かに気づいてもらう偶然」を期待して待っていてはダメだ。

膨大な時間を費やして研究を成功させて論文にしたとしても,

知ってもらわなければ「無い」に等しい。

 

論文が出ました!と言って終わるのではなくて。

「ふ~ん,おもしろいね!」と評価をもらって終わるのではなくて。

受け入れてもらえるコンテンツに置き換えないといけない。

 

何のために研究を続けるのか。

研究の姿勢・考え方が変わった夏でした。

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ぬいぐるみお泊まり会2018@未来屋書店岡山店

今年も開催します!

未来屋書店岡山店さん,本屋さんTRIPさん,ウィー東城店さん,劇団夢幻幻月さん

たくさんの方々がご協力して下さいます。

親子で楽しんでいただける時間を創ることができますように!

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企画をたくさん開催しました(8月)

1.探究の技を伝授

自由研究が上手になる「探究の技」を子どもたちに伝授。

広島大学の先生・学生さんと共同で開催しました。

 

子どもたちの努力の軌跡。

 

2.子どもたちが探偵になる!@池田動物園

怪盗団が狙っている動物はいったい何なのか!?

子どもたちに探偵団の一員になってもらい,園内を調査してもらいました!

 

 

劇団夢幻月の皆様と幼児教育(1年生)の皆様にご協力して頂きました。

 

3.たまご落としコンテスト

今年で2回目。台風の影響のため23日(第1日目)は中止になりました。

30日(第2日目)は無事に開催できました!

 

春から準備を重ねて,やっとすべてを終えることができました。

あっという間に8月が過ぎ去って行きました。

子どもたちに喜んでもらえたし,研究の足掛かりも得られたので満足です。

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今年も全力。

4月から5名の学生さんが研究室に来てくれました。

1年を通して何をするか,学生さんたちと相談しました。

 

目標を立てるなら,いっそのこと大きく。

単位のためとか卒業のためとか,

小さな枠組みで決めるのではなくて,

岡山に貢献することを目標に掲げよう!

と提案してみました。

 

ええ。わかっております。

非常に大き過ぎる目標です。

 

若い学生さんたちに最大限の挑戦をさせてあげたいなと思いまして。

学生さんたちと全力で挑戦したいなと思いまして。

全力を尽くした挑戦だったら失敗しても納得できると思うんですよね。

 

大きな挑戦だからこそ,

成功したら心の底から喜ぶことができます。

嬉しさを分かち合うこともできる。

 

学生さんたちと協議を続けること1時間。

全員が「いいね!」と思えるアイデアが生まれました。

さっそく来週から挑戦が始まります。

 

昨年はいろいろなことを学びました。

結果は期待せず,ワクワクすることを全力で挑戦できれば,

結果的にたくさんのことを学べる気がしています。

 

望んでいた結果にならなくても,

「楽しんで挑戦することができたかどうか」。

 

今年も全力を尽くします。

うまくいったら全員で喜ぶ。

ダメだったら改善点を見つけて再挑戦。

 

学生さんたちにとって最良な環境を作ることができますように。

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たまご落としコンテスト(春休み)

今年2回目のたまご落としコンテスト。

前回まで挑戦回数は最大2回までだったのですが,今回から無制限にしました。

終了時刻まで何回でも挑戦してOK。

 

紙を渡したら数分も経たないうちにハサミを入れ始めていました。

即イメージできる子どもの創造力の高さ。大変驚きます。

 

完成したらさっそく投下。

「ドキドキするー!」とか言いながらもなんだか楽しそう。

 

落としたあとの審査も子どもたちに委ねます。

割れていないか慎重にチェック。

 

残念ながら割れておりました。

 

 

「次こそ成功するよ!」

「次いってみよう!」と励ましながら振り返ると・・・。

あれ。さっきまでいた子どもたちがいない。

 

次の作品を作るために走って部屋に戻ってました笑。

全力疾走で部屋に戻る子どもたち。

1回程度の失敗で折れません。

全力で「次」に向かいます。素晴らしいですよね。

挑戦に挑戦を重ね続けた結果,いろいろなデザインが生まれました。

 

ぬいぐるみ型。くまさん。

 

マスコット型。

なんて斬新なんだ・・・。

その発想はなかったよ。

大人では思いつかないデザイン・アイデアがたくさん生まれていました。

 

 

次回の開催は6月頃の予定です。

大人の挑戦も歓迎です。

ちなみに「生たまご」ではなく,「ゆでたまご」です。

落とした後は塩をふって美味しくいただいております。

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休むことも仕事の1つ

学務が落ち着いてきたので少し自由な時間を持てるようになりました。

気になっていたことを徹底的に調べたり,論文を書いたり,本を読んだり。

「自分のために使う時間がある」って素晴らしい。なんと有難いことか。

毎年3月は1年の計画を立てる月。

学生さんたちが楽しんで過ごせるようにするためには何をどうすれば良いのか。

3月のほとんどの時間を使って計画を考えます。

休んでいるような,休んでいないような。

某神社の梅の花。

とても綺麗で神々しさ感じたので撮影してみました。

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たまご落としコンテスト

昨年の夏に引き続き,たまご落としコンテストを1月7日(日)に開催しました。7組のご家族が参加して下さり,子どもたちだけでなく保護者も一緒に挑戦しました。

 

結果は引き分けでした。今年から「生たまご」ではなく「ゆでたまご」を使って実施しています。終了後,お塩を少しふりかけて美味しくいただきました。

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子どもたちに持たせてあげたいスキル

2015年頃から幼児教育に関する記事をたくさん見かける様になりました。「非認知スキル」や「社会情動的スキル」は今後の教育において重要なキーワードになるでしょう(社会的情動スキルと非認知スキルの概要は類似しているのですが,社会的情動スキルは非認知スキルを内包しているため,以降では社会情動的スキルとして書きます)。社会情動的スキルは「子どもの頃から育んでおくと良いスキル」として紹介されており,幼児教育無償化の背景にもなっている様です。

 

「社会情動的スキル」とは?

社会情動的スキルに関するレポートがすでに存在していました。新しい構成概念ではなく,これまでの研究知見(非認知スキル,社会的スキル,情動知能等)を「社会情動的スキル」という概念で再構成した印象です。上記のレポートには,エビデンスを添えた紹介(介入方法等のプログラム一覧)まであります。

「家庭、学校、地域社会における社会情動的スキルの育成(PDF)」

 

「社会情動的スキル」を育む方法

「家庭・学校・地域社会」が社会情動的スキルを育む主体として想定されており,親子関係,家庭内の雰囲気,学校内で行う介入プログラムの効果等,様々な研究成果が巻末に紹介されていました。

気になったことは「家庭」です。家庭で教育を実施するためには,効果的な教育方法を親が最初に知る必要があります。どうやって学習させたたのだろう?と気になって調べてみたところ,ペリー就学前プロジェクトにたどり着きました。ペリー就学前プロジェクトとは,幼児教育の重要性を主張するに至った大規模な縦断研究です。学校に来ている時間だけではなく,スタッフが子どもの家に週に1回の頻度で訪問。

偶然見つけたベネッセの記事を読み進めると,スタッフ(幼稚園の先生方)は保護者に教育方法を伝えていることが分かりました。家庭訪問は子どもだけに焦点が当たっていると思っていたので驚きでした。ここまで徹底したからこそ成果が出たのかもしれないですね。「社会情動的スキル」を育むためには,学校だけではない,家庭や地域の環境もやはり必要。

現代の日本でペリー就学前プロジェクトと同じ教育方法は適用できないでしょうから,どのような方法であれば学校や家庭に負担なく実施できるのか検討が必要ですね。

 

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