プログラミング教育に関する取り組み:「これまで」と「これから」

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プログラミング教育に参画してから早2年が経ちました。岡山のプログラミング教育をなんとかしたい!と思う気持ちは今も変わらず。変わるどころか,他県の取り組みのニュースを見る度にちょっと焦って (笑),スタバのコーヒー飲んで1回落ち着いて,今ある環境で何ができるのかを考えては実践している日々です。これまでの取り組みを一覧にしてみました。プログラミング教育必修化まであと2年。

 

2016年03月

プログラミング教室を開催。「ロジックラボ様」と「人と科学の未来館サイピア様」にご協力して頂きました。

2016年06月

岡山大学でプログラミング教室を開催。約30名の子どもたちが参加してくれました。

2016年11月

岡山県教育委員会の先生方のご協力のもと,岡山大学で小学校教員を対象としたプログラミング教育に関する研修会を開催しました。スクラッチを使った実践授業はロジックラボ様が担当して下さいました。

2017年01月

にんげんプログラミングとスクラッチを使った授業を企画し,倉敷市沙美小学校でプログラミング教育を実践。「にんげんプログラミング(阿部和広先生考案)」はWhyプログラミング (NHK) で紹介されていたアンプラグドなプログラミングです。指導案と細案は玉井さんと桑野さんが担当。

2017年06月

プログラミング教育に関する教員免許状更新講習 (選択必修) を開講。

2017年07月

夏休みプロジェクト (案):準備中

子どもたちにお土産を持たせて未来へ送り出す:プログラミング教育

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プログラミングはアイデアをカタチにする道具

プログラミングは頭の中に描いたアイデアをカタチにする道具の1つ。プログラミングの良いところは何でも作れるところ。絵や音楽や粘土などで表現することもできるのですが,いずれもプログラミングを通してPCの中で表現することができます。さらに,作品はインターネットを通して世界に発表することもできる。子どもの「作りたい!」に沿ったサポートができれば,子どもたちはプログラミングを通して様々なスキルを自発的に身に付けていくのではないかと大変期待しています。

プログラミングが現代の教養になる

プログラミング教育を必修にしている国はすでにあるため,海外レベルで見てみると日本はやや後発な印象です。子どもたちが大人になった時に海外の人たちと戦うことができるだろうか。できることなら,未来で通用するスキルを子どもたちに持たせて送り出してあげたい。まさに親心。でも,子どもたちがつまずかないようにする「予防的な教育」は,「押し付けられた教育」として子どもたちに写るかもしれません。レールが敷かれたプログラミング教育は,きっと楽しくない。プログラミングの面白さは,試行錯誤を繰り返しながら作りたいものをカタチにしてゆくプロセス (仮説)。「すること」がカッチリと決められた学習よりも,何を作りたいのか自分で決定できる方がきっと楽しいはず。

どのようにプログラミング教育を行うと良い?

プログラミング教育において試行錯誤が重要であるのだとしたら,プログラミングを指示通りに操作させるだけの指導では不十分です。でも,「何を作っても良い」と言われて放置されても子どもたちは困惑するだけでしょうから,少なくとも目的地 (作るもの) は共有した上で,進む「道」は自分たちで作れるような環境を用意する方が子どもたちにとって学びは多いのかもしれません。これまでの取り組みの経験上,どのような道を通って目的地に到着したのか,お互いの試行錯誤やアイデアを見せあったり,一緒に考えたりする方が,プログラミングを指示通りに操作させるだけの授業よりも学びは大きい。プログラミングの基礎的な部分だけを教えて,あとは子どもたちのアイデアや創造力を信じて待つ授業。教員から見ると「何もしていない教育」に見えてしまって不安になるかもしれないですが,子どもたちにとっては大変アクティブな学習時間になっている可能性は大きい。分かりやすく教える (Teach) スキルだけでなく,子どもの学びを助ける (Facilitate) スキルもこれからの教員に必要になるため,プログラミング教育の導入は,教育観や授業観の大きな転換期になるのかもしれません。

プログラミング教育で子どもたちは「何」を身に付ける?

文部科学省から提示された「プログラミング的思考」の定義の中に試行錯誤のプロセスも含まれていました。少し気になっているのは,「プログラミング的思考」を身に付けさせることが「目的」になってしまうこと。作りたいものがあるからこそ,頭の中にあるアイデアに近づけたいからこそ,試行錯誤を重ねるプロセスが持続します (仮説)。プログラミング的思考は試行錯誤の結果として身に付けることができるものだとしたら,「教えて育むことができるもの」ではないので,身に付けることができる環境を用意することが,これから始まるプログラミング教育に必要なのだろうと思います。プログラミングの試行錯誤が外発的な動機づけではなく,内発的な動機づけで行われる授業として計画されることを願っています。

「正解がない問題」に答えを提示する練習

キャラクターをジャンプさせる動作のプログラムは1つだけではない。様々な作り方で実現できます。正解がない問題に対して自分の答えを提示することができるので,プログラミング教育は,正解がない問題に対して「このような答えを導き出した!」と主張する練習環境として位置付けることができるのかもしれません。先述したように,どのようなプログラムを組んだのか,仲間同士でお互いのアイデアを見せ合ったり,一緒にプログラムを考える経験が,アイデア力の育成につながるのではないかと期待しています。これからの未来を生き抜くことになる子どもたちに何をもたせて送り出してあげると良いのか,これもまた正解のない問題です。少なくとも,人工知能の発達やロボット産業の急速な発展を見る限り,プログラミングに関する知識や経験は未来で必要とされる力の1つでしょう。

Photo by geralt

こころを預かる:ぬいぐるみを介したコミュニケーション

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ウナギトラベルの東様が岡山にお越し下さり,大学1年生を対象にお仕事の話をして頂きました。当初は研究のご相談のみだったのですが,東さんのお話を聞いているうちに,学生さんたちにもぜひ知ってもらいないな,聞いてもらいないなと思ったことがきっかけでした。

「ぬいぐるみを預かる」とは,「こころを預かる」こと

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実践・経験に基づいた東さんのお話は想像していた以上にとても深く,コミュニケーションの本質って何だろう?と考えてしまうほどでした。学生さんたちはそれぞれに感じたところがあった様子で,授業後の感想シートにはびっしりと思いが書かれていました。感じ方に違いがあり,理解の多様性 (学生さんたちの感受性の豊かさ) を感じる一方で,共通して多くの学生さんたちに響いていた言葉がありました。それは,「ぬいぐるみを預かることは,心を預かること」。この言葉に学生さんたちは心が動いたようでした。

 

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多くの場合,ぬいぐるみは子どもの頃からずっと大切にしてきたパートナーですよね。「心を預かる」という表現は私もとてもよく理解できました。ぬいぐるみは「モノ」ではなく「こころの一部分」。「こころの一部分」が旅先で大切にされているわけですから,お客様が「癒」を感じることにも納得がいきます。「大切にしているぬいぐるみが『旅をしている』」という部分だけでなく,「旅をしているぬいぐるみが『大切にされている』」ことに嬉しさを感じるのかもしれないですね。

 

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「大切にする」というのは,「物理的に」という意味ではありません。ぬいぐるみをお預かりする際,お客様に回答してもらうアンケートがあるんです。アンケートの内容は,ぬいぐるみのお名前,性別,性格,参加希望の理由等々。ぬいぐるみを預かって有名な観光地で単に撮影しているわけではないことがココから伺えます。お客様の「ぬいぐるみに対する想い」があって,その想いに寄り添った撮影となるように心がけておられるように感じました。

こころにカタチを与える写真

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かわいらしく撮影できればOKというわけではなく,一人ひとりのお客様の気持ちを丁寧にすくい取り,それらを「撮影した写真」に反映できているかどうかを基準にしておられるように感じました。これは簡単に真似できることではないですね。一人ひとりのお客様の声を丁寧に聴き,言葉の奥にあるカタチのない気持ちを可能な限り理解しようとするスキルがなければ,同じように撮影をしたとしても,ぬいぐるみの持ち主のこころには届かないのかも。

撮影では,どのような角度で撮影すると良いのか等の手続き的なスキルよりも,お客様の想いを最大限に汲み取るようなコミュニケーションスキルの方が極めて重要なように感じました。そして,ぬいぐるみの写真撮影は,カタチを持たないこころにカタチを与える方法の1つなのかも。言語化が難しい気持ちを,写真という1つのカタチにしてもらえることが喜ばれる要素の1つとして含まれている気がしました。

ぬいぐるみを介したコミュニケーション

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ぬいぐるみを介したコミュニケーションがお客様の間で生まれていて,ぬいぐるみが人と人をつなげている。ぬいぐるみがカワイイという部分も確かにあるのですが,人と人のつながりが本質的な部分のように思いました。ツアーの中でぬいぐるみたちがつながり合い,ぬいぐるみを介して,人と人がつながり合う。つながりは多様的な彩りを帯びながら,同時に次のつながりの蕾が育っている。そんな印象を持ちました。言語化はちょっと難しいのですが,非言語的 (直観的) には理解できました。最近話題の「ぬい撮り」とは,コミュニケーションという点で質的に大きな違いがあるのかもしれません。コミュニケーションとは何だろう?と改めて考える大変良い機会になりました。

 

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学生さんたちだけでなく,私も大変新鮮な時間を過ごすことができました。新しいことを理解したり体験したりした時,世界が広がった!と思えるような感覚がこころの中に広がりますよね。海外に行ったときに感じる,あの感覚。それに近い感覚を得ることができました。

 

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岡山ツアーに参加中のみなさまー!ようこそ岡山へ!!

偏愛マップで自己紹介する

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全部で15回の講義。120分も時間があるので,話を聞き続けるのはとても大変です。そこで,いろいろな活動を取り入れ,学生さんたちがアクティブになれる時間を作ってみました。自己紹介 (前半の3回のみ) の時間を含めるようにしてみたんです。ただ自己紹介をするのではなくて,偏愛しているものを紹介しながら,自分について語ってもらいます。時間は3分。昨年から試験的に取り入れてみました。どのような反応になるのか不安でしたが,学生さんたちからは大変好評です。斎藤孝さんの「偏愛マップ:キラいな人がいなくなるコミュニケーションメソッド (NTT出版)」を参考にしています。

 

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4~6名で1組になってもらって自己紹介。毎回とても楽しそうな雰囲気になります。全体写真を撮影していたら左手前のグループの学生さんたちが・・・ (笑)。

 

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せっかくなので記念に撮影させて頂きました!楽しそうです (笑)。楽しんでいたら「講義」であることを忘れていたとか,楽しんでいたらいつの間にかたくさんのことを身に着けていたとか,そんな講義がいいなと思って毎回準備しています。この時間を楽しく過ごしてくれている学生さんたちを見るのがとても好き。なので,毎回楽しんでもらえるように講義の中身は毎年新しく思いついたことを取り入れて挑戦し続けています。

講義を楽しむ

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先日のオリエンテーション終了後,講義の最後に集めている受講カードを見ていたら,このようなコメントを見つけました。静かにしてずっと聞き続ける講義は楽しくないだろうなーと思って,講義はできるだけエンターテイメントに近いカタチにしています。楽しんでもらえるといいなと思って講義を作り直し続けてきたので,その思いが伝わった感じがして,とても嬉しく思いました。

もし講義中に寝ていたら講義内容が面白くないから。そう思うようにしています。「また来週も話を聞きたい!」「この講義の時間が楽しみ!」と思ってもらえるような講義を目指して今年もがんばろうと思います。

 

The stuffed animal sleepover

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ぬいぐるみお泊り会の研究論文がCNNで紹介されていました。これはとても嬉しい!

 

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1人だけではここまで来ることはできなかったナー,と改めて思います。とても優秀な仲間が支えてくれたおかげです。

 

プログラミング教育の指導案を考えて、実際にやってみる。

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プログラミング教育として「たまテレ」様が紹介して下さいました。「教育」は,次世代を担う子どもたちに渡すバトンのようなもの。「これまで」を伝えるだけでなく,「これから」を考える知恵と道具を子どもたちに渡せるようにしたい。

指導案は教育学部の学生さん(3年生)たちが3ヵ月かけて作成しました。

作って学ぶ心理学

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学生さんたちに半年前から準備してもらっていたプレゼン最終日。どのチームもクオリティの高いプレゼンでした。プレゼンと言っても,パワーポイントを使った典型的なプレゼンではありません。心理学系の本を読んで,その内容をパワーポイントで紹介するプレゼンはちょっと楽しくない。聞く方も,準備する方も。そこで,実際に仮説を検証した動画(例えば,人間観察バラエティモニタリング風な動画)を作って上映してみたり,劇にして伝えみたり,いろいろな方法で自由にプレゼンして良いことにしました。

中でも学生たちに特にウケていたのは,「コント」で心理学を伝えていたチームでした。学生クオリティなんてものではなかった。エンターテイメントとして成立している,とても優れたプレゼンでした。

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わかりやすく伝える方法を考えながらプレゼンを作ってゆく過程の中で,それぞれが心理学の知識を深めることができたのではないかな。どのプレゼンもとても面白かった!受講してくださった学生の皆様,半年間ありがとうございました!とても楽しい時間でした。

ロボット(?)をプログラミングする

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パソコンを使ってプログラミングをする前に,目の前にいるロボットをプログラムしてみよう!みたいな授業を計画中です。うまく動作できないロボット。なぜうまく動作できないのか,子どもたちにプログラムを組み直してもらう予定。

3年生のおおはしさんが1人でロボットの衣装を作成してくれました。なかなかのインパクトです笑。授業を受ける子どもたちが楽しんでくれますように!

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プログラミングの授業の指導案を作った教育学部の学生は,全国を探してもまだいないはず。おそらくこの子たちが全国で初めて作成したのではないだろうか。プログラミングの授業の指導案が1つもない中で,よくぞここまで。

ぬいぐるみお泊り会2017 in 岡山 (開催予定)

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ぬいぐるみお泊り会2017 in 岡山

03月04日(土),03月05日(日),03月11日(土),03月12日(日)

4日間の開催を予定しております。詳細は後日に改めて掲載予定。

 

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子どもたちと子どものぬいぐるみに届く招待チケット(案)です。

今年も学生さんたちががんばって作成してくれています。

 

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昨年の12月から仲間がもう1人増えました。学生さんが見つけてきてくれたサルは右です。