問題解決と創造的思考

今週は「思考・問題解決」を紹介する回でした。

「ロウソク問題」や「ギャンブラーの誤謬」を考えてもらったり。

 

努力の積算だけでは問題解決できないこともあります。

そのような時,「創造性」が求められます。

「創造性」に関する研究を紹介したくて,

改めて心理学系の本をたくさん調べてみたのですが,

「創造性」について記載している本がとても少なくて意外でした。

記載されていたとしてもわずか1ページ程度。

情報量が足りない!

ということで,創造性に関する研究論文を調べてみました。

創造的になれる方法(エビデンスあり)をいくつか見つけました。

ブレインストーミングやKJ法の他にも色々あります。

 

本当に創造的になれるのか?学習したら即実践!

恒例の(?)たまご落としコンテストで検証してみました。

 

学生さんたちの作品

たまごを「落とす」のではなく,「投げる・飛ばす」という発想。

 

バネの弾力性+空気抵抗

 

飴型(だったかな?)

 

非常に斬新だった作品。

「割れる・割れない」をストーリー化していました。

箱の中に「彦さん」が入っています。右のタマゴが「マロさん」。

箱の手前の面にマロさんの父が描かれています。

「彦さん」が割れていなかったら,父から結婚の許可が得られるそうです。

 

「彦さん」と「マロさん」の結婚は認められたのか!?

写真からお察し下さい・・・。

 

講義の中に「体験」を含めた方がいいナと改めて思いました。

学生さんたち,とっても楽しそうでした。

何よりも良いことは,学習したことを利用して即実践できること。

感想シートに書かれている質・量も向上していました。

体験を含める場合,上記の4つを満たせるようにすると良さそうな印象でした。

(1)仲間と一緒に試行錯誤できる

(2)正解は1つだけではない

(3)結果がすぐに得られる

(4)結果がわかりやすい

 

エビデンスに基づいた教育

「エビデンスに基づいた教育」を学びたくて上京してきました。

 

その教育方法,効果はあるの?

ある教育的な問題に対して,どのように対応するのか。

若手であるほど対応に困ってしまうことは想像に難くありません。

信頼できる先生に尋ねる,ネット検索する,経験から判断する。

良さそうな方法がたくさん見つかります。

しかし,それらの方法は本当に「効果」があるかどうかは不透明。

ちょっと不安ですよね。「経験・勘」だけで判断するのではなく,

これまでに蓄積されている客観性の高いエビデンスを利用して判断できれば,

経験が少ない若手でも自信をもって教育に関わることができます。

「エビデンスに基づいた」判断・意思決定ができるスキルを

学生さんたちに提供できたらいいなと思っているところです。

 

これからの生徒指導を考える

「こんな方法もあるよね。あんな方法もあるよね。」といった,

結論が出ない協議で終わるのではなく,

エビデンスに基づいて議論・検討して,「この方法が最善!最適解!」

と主張できるスキルが身に付けられるような時間を学生さんたちに提供したい。

「教員の努力は子どもたちに必ず伝わる」

「とにかく経験を積むことが必要」

「以前にこんなことがあって,そのときは・・・」などなど,

根性論・精神論・経験論に基づいた教育ではなくて。

 

子どもを思う気持ちは確かに重要です。

もちろん,経験の蓄積や教育観も大切。

でも,それだけでは不十分。

 

教育的な問題に対してどのような方法が効果的なのか。

効果がある場合,どの程度の効果が期待できるのか。

これらに関するスキルを持つことができれば,強力なツールとして利用できます。

教育現場で役立つメタ的なスキルの1つ。

岡山で教員を目指す学生さんたちに提供できるように準備を進めています。

まだ時間はかかりますが,慌てず,焦らず,少しずつ。

micro:bitでプログラミング:暗くなったら点灯させたい

2017年8月5日から日本でも販売が始まりました。

BBC micro:bitは約2000円。

少人数のクラスであれば,子どもたちに1個ずつ配付できそうな価格です。

 

暗くなったら点灯する

今回は「暗くなったら点灯する」プログラムを作ってみました。

コチラでプログラミングします。

夕方になると自動で点灯している街灯は色々な場所で見かけるので,

子どもたちは「プログラミング」と「日常」をつなげて理解できるかも。

micro:bitの他に「ワニクリップ」や「LED」が必要と分かり,購入してきました。

ホームセンターで購入できます。

中央の5✕5の部分が光センサーです。ココを隠すと・・・

 

LEDが点灯しました。

 

micro:bitで組んだプログラムはコチラ。

 

micro:bitを使った授業例や作品例

コチラで紹介されている記事を参考に作成しました。

他にも色々な例を見つけたのですが,うーん。小学生には少し難しいかも。

micro:bit(マイクロビット)を使った6年生理科の作成例

じゃんけんマシーン・温度計などMicro:bitの授業活用例5選

小学校を中心としたプログラミング教育ポータル

 

マイクロビットは授業で利用できる

実際に使ってみたところ,小学校の授業(理科)で使うことができる印象です。

理科と上手に組み合わせることができれば,

「プログラミングが周りの環境で利用されている」ことを

子どもたちはよく理解できるかもしれません。

 

本質的な理解が得られている?

色々な先生方のお話を聞いて「そうだよねー」と思ったことは,

「(各教科の)資質能力を育む組み合わせになっているのか?」という疑問。

「単にプログラミングを導入しただけはダメですよね」という指摘。

プログラミング教育がよく理解されるようになった後,

各教科の専門家たちから遅かれ早かれ必ず評価されます。

時間をかけて作るのであれば,彼らの批評に耐えるものを作りたいですね。

プログラミング大戦:協力してボスを倒そう!

第2回目の「塗りつぶし王」企画です。第1回目はコチラ

とてもありがたいことに今回も満員御礼でした!

 

ルールは簡単。「画面をたくさん塗った人が勝ち」。

「色をたくさん塗る」プログラミングです。

今回は2部構成にしてみました。

前半:王者決定戦(1 vs 1)

後半:2人以上でチームを組んでボス(大学生)を倒す企画

 

第2回 王者決定戦:改善を重ねて王者に返り咲く

勝った人がプログラミング王者として君臨。挑戦者を待ちます。

負けてしまったら再び挑戦者に降格。勝った人が新たな王者です。

ぜひ見てほしいところは歴代王者の名前。

負けてもプログラミングし直して再び王者に返り咲いているんです。

勝負を通してプログラミングの腕を磨いている感じが素敵でした。

「こんなのでは勝てない!」「もっと早く塗るためにはどうすればいいんだろう?」

試行錯誤している様子がうかがえました。

第7代目王者として再び返り咲いたiorn2君。

 

初導入:チームでボスに挑む

今回から初めて「チーム戦」を取り入れてみました。

「チーム戦」は大学院生さんたちが発案してくれました。

後半からボス(大学生たちがプログラミング)が登場。

子どもたちは2人で1組になってボスに挑戦します。

勝てなかったら3人で挑戦してもOK。それでも負けたら4人で挑戦!

勝った時の喜びは個人で勝った時よりも大きいみたいでした。

喜びを分かち合うって良いですよね。

協力して目的を達成するという方向性は良いのかも。

お互いに初めて会った子どもたちでしたが,楽しそうに協力し合っていました。

 

30分を過ぎたあたりからボスに挑むチームが増えてきました。

挑戦回数は無制限にしているので,後半になるとちょっと渋滞しました。

 

王者のプログラムの読解を試みる子どもたち。

王者のプログラムから学ぼうとする姿勢が自発的に起きていました。

「通りで勝てないわけだ!」「すげえ!」「これはチートだね。」

などなど。いろいろなつぶやきが聞こえてきました笑。

 

子どもたち(2名)が協力してボス戦に初めて挑戦したときの様子です。

挑戦者(子どもたち):ミドリ色

ボス(大学生):オレンジ色

 

試行錯誤を重ねた結果,ついに大学生に勝ちました!

次回は8月中旬を予定。

アマガエルたちの決闘

今月のWhy!?大喜利のテーマは「雨」。

「雨」と言えば「アマガエル」!ということで(?)

カエルたちの縄張り争いを時代劇風に表現してみました。

 

「勝負!」と表示された後、早くキーを押した人が勝ち!

プレイヤー1(紫):スペースキー

プレイヤー2(緑):上矢印キー

塗りつぶし王にオレはなる!

プログラミングで対戦するワークショップを開催してみました!

 

ルールはとても簡単。

色をたくさん塗った方が勝ちです。制限時間は10秒。

 

作り方とルールの説明

説明はエゾエ君(中学1年生)とウチダ君(小学6年生)の2名が担当。

「共通にしておく部分」と「自由にプログラミングして良い部分」があり,

「共通にしておく部分」の作り方を説明してくれました。

エゾエ君たちの説明に従ってプログラミングを始める子どもたち。

「共通にしておく部分」の説明が終わった後,フリータイムに突入。

子どもたちは「自分のキャラクター」を自由にプログラミングしました。

 

強いプログラムが生き残る:王者交代制

企画運営サイド(私たち)が初代王者として君臨。

子どもたちは挑戦者としてスタートします。

対戦は次のようなルールでした。

(1)勝ったら第〇代目王者になれる

(2)負けたら挑戦者に戻る

(3)挑戦は何回でもOK

(4)王者は負けるまでプログラミングできない

 

王者は「王者のイス」に座って挑戦者を待ちます。

スタートから約5分後,1人目の挑戦者が現れました。

どちらが勝つのか!?

勝敗の行方を見守る子どもと保護者たち・・・。

 

残念ながら挑戦者(オレンジ色)は敗退。

判定結果が表示されたとき,

会場から「あー(惜しい)…」というココロの声が漏れ聞こえてきました(笑)。

スタートから約10分後,ついに新しい王者が誕生しました。

王者の交代が激しく続き,

約1時間で王者は第15代目に到達。

 

王者の称号

誰が王者なのか,一目でわかるように,

「王者だけが持つことを許された杖」を用意しました。

その杖とは・・・。

 

ネコの手。かわいいですよね。

「ネコの手じゃないよ!伝説の王者の杖だから!」

と説明して次の王者に手渡したのですが,

「こんなの恥ずかしいわ(笑)!」と言われて,投げ捨てられました(汗)。

用意を忘れて急遽テキトーに用意していたことがバレました・・・(;’∀’)

 

あきらめない。負けても再挑戦。

私たちが驚いたことは,子どもたちの挑戦回数。

負けても何度も作り直して王者に挑み続けます。

負けたらすぐに自分の席に戻って熱心にプログラムを改善していました。

とても強い王者が現れると,

「勝てない・・・」と感じて途中で挑戦をやめてしまう子どもがいるかも・・・。

と思ったのですが,杞憂でした。

挑戦者たちの勢いが衰えることはなく,

プログラムが完成したら,「イザ!腕試し!」という感じで積極的に挑んでいました。

 

プログラミングを探究する

子どもたちは「勝ちたい!」の一心でひたすらプログラミングと向き合います。

王者のプログラムを読み解こうとしたり,

大学生を呼んで支援をお願いしたり,

友達同士でプログラムを見せ合って相談したり。

最初から最後までとても楽しそうな雰囲気でした。

 

慣れてきたのかな?

短時間で改善版のプログラムを持ってくるようになったので,

途中から挑戦者たちの渋滞が発生しました。

 

激しく手をあげて何度も「こっち来て!」と呼び続ける子どもを発見。

なんだろう!?

慌てて駆け寄ると・・・,

耳元で「さいきょーなプログラムを作ったの!」

とヒソヒソ声でプログラムの完成を伝えてくれました(笑)。

これが噂の「キュンジニ」でしょうか。

とてもかわいらしくて,膝から崩れ落ちました。

何回も改善を施してやっと満足できるプログラムが完成したのかな?

「湧きあがる喜びを伝えずにはいられない!」とった様子でした笑。

楽しみながら強いプログラムを探究していたので,

総合的な学習の時間で利用できる企画かも。

 

開催して分かった課題

(加筆予定)

 

謝 辞

三重県でプログラミングワークショップを開催しているLittle Coder Mie 様プログラミング対決を参考にさせて頂きました。開催の許可を下さり,誠にありがとうございました!

判定プログラムはロジックラボ for kidsの大角先生が作成して下さいました。子供たちが作りやすいように丁寧な工夫を施して下さり、誠にありがとうございました!

人と未来の科学サイピアのスタッフの皆さまのおかげで今回も無事に終えることができました。毎回とても丁寧に対応して下さることに深く感謝申し上げます。ありがとうございました!

夏休みの宿題が終わらない?

夏休みの宿題を終えたカツオくん

夏休みの宿題と言えば,「カツオくん(サザエさん)」。

いつも親に宿題を手伝ってもらってばかりなのですが,

数年前,ついにカツオくんは夏休みが終わる前に宿題を終えました。

「ええっー!?」ですよね。

Twitterで「カツオが宿題を終えただと!?」等々,

話題になっていました。

 

どのような計画を立てた?

夏休みの宿題はとても多いので,計画を立てますよね。

子どもの頃,どのような計画を立てましたか?

長いお休みの中,どのように宿題を終える予定なのか,

宿題に取り組む「計画」を子どもたちに尋ねてみました。

(今回は冬休みを対象にしました)

 

計画タイプは以下の3つ。

 継続型  ・・・毎日少しずつ宿題に取り組む計画

 前半集中型・・・早く宿題を終える計画

 後半集中型・・・休みが終わる頃になってから宿題に取り組む計画

 

調査の結果

毎日少しずつ宿題をがんばる計画(継続型)を立てた子どもたちが約半数。

残り半数は,早く宿題を終える計画(前半集中型)でした。

 

さてさて。子どもたちは計画した通りに宿題に取り組むことができたのでしょうか?

毎日少しずつ頑張る計画(継続型)を立てた子どもたちは,

計画した通りに取り組むことが出来ていました。

問題は,早く宿題を終える計画(前半集中型)を立てた子どもたち。

約半数以上の子どもたちは計画と取り組み方が一致していませんでした。

(夏休みも同様の結果が得られています)

 

子どもの頃,立てた計画はいつも破綻していたので,

計画通りにできなかったことに対する罪悪感がいつもありました。

 

子どもたちは,上手な計画の立て方を知らない(学ばない?)ので,

計画に関する支援が必要なのではないかな。

時間を上手に管理することは大人でも難しいので,

子どもだったらなおさら難しいはず。

できることなら,何とかしたい。

 

理想的な(?)夏休み

もし夏休み中は自由にして良いとしたら,

興味関心が赴くままに,ひたすら好きなことに没頭したかった。

何か足りないことがあれば,自発的に調べたり行動したりするから,

学習の質は高く,十分な学習量に値する気もする。

好きなことを「探求」した結果,夏休み前よりもレベルアップした状態で

新学期を迎えることができるし,達成感を得ているので自信がついているはず。

 

夏休み明け,何を成し遂げたのか友達や先生たちに言いたくてしょうがない。

そんな夏休みを作れないかナー。

好きなことに対して時間を好きなだけ使えて,

学力も知らない間にUPしている夏休みを提供したい。

 

引用文献

岡崎善弘・徳永智子・高村真広・井邑智哉 (2016).

冬休みにおける小学生の宿題の取り組み方と学業成績の関連.

発達科学研究教育センター紀要, 30, 29-40.

プログラミングで対戦する企画

 

募集の告知がついに公開となりました。

「人と未来の科学館サイピア」さんのHPに掲載されています。

広告はサイピアさんが作成して下さいました。

協力して下さる方々の「ひと手間」。とてもありがたいです。

 

プログラミング教育に貢献できること

プログラミング教育に関する本や授業の事例がたくさん出てきました。

出版されている本を開いてみると,大変分かりやすい。

どのような授業をすればよいのか,以前よりもイメージしやすくなった気がします。

 

プログラミング教育に関する情報が豊富になり始めている現在。

学校現場に向けた支援は始まっていますが,

教育学部の大学生さんたちに対する支援は未着手な印象です。

 

プログラミング教育に関する講義や演習はまだ開講されていないので,

プログラミングのスキルを獲得しないまま卒業してしまう可能性があります。

このあたりで貢献したいな(できるのではないかな)と思っているところです。

 

「プログラミングと創造性」の話や「プログラミング的思考」の話はもちろん必須ですが,

プログラミングは楽しいってことを最初に体験してもらえる時間や講義を創りたい。

 

子どもたちと一緒におバカなゲームを作ったり。

プログラミングのスキルを子どもたちと競ったり。

プログラミングの大会を開いたり。

絶対楽しいと思うんですよね。

 

どのような貢献ができるのか,

学生さんたちや社会に喜んでもらえる取り組みは何なのか,

働き方(努力の方向性・質)について深く考える機会が多くなりました。

今年も全力。

4月から5名の学生さんが研究室に来てくれました。

1年を通して何をするか,学生さんたちと相談しました。

 

目標を立てるなら,いっそのこと大きく。

単位のためとか卒業のためとか,

小さな枠組みで決めるのではなくて,

岡山に貢献することを目標に掲げよう!

と提案してみました。

 

ええ。わかっております。

非常に大き過ぎる目標です。

 

若い学生さんたちに最大限の挑戦をさせてあげたいなと思いまして。

学生さんたちと全力で挑戦したいなと思いまして。

全力を尽くした挑戦だったら失敗しても納得できると思うんですよね。

 

大きな挑戦だからこそ,

成功したら心の底から喜ぶことができます。

嬉しさを分かち合うこともできる。

 

学生さんたちと協議を続けること1時間。

全員が「いいね!」と思えるアイデアが生まれました。

さっそく来週から挑戦が始まります。

 

昨年はいろいろなことを学びました。

結果は期待せず,ワクワクすることを全力で挑戦できれば,

結果的にたくさんのことを学べる気がしています。

 

望んでいた結果にならなくても,

「楽しんで挑戦することができたかどうか」。

 

今年も全力を尽くします。

うまくいったら全員で喜ぶ。

ダメだったら改善点を見つけて再挑戦。

 

学生さんたちにとって最良な環境を作ることができますように。